※若美庁舎2Fジオ学習センターの年縞を観察する見学者
ことし6月「一ノ目潟 湖底の堆積物・年縞は、国内8か所のうちでも、もっとも厚く堆積していることが分かった」という調査結果が発表されました。
一ノ目潟の年縞は、春から夏にかけ形成される花粉や珪藻を含んだ白っぽい層と、秋から冬にかけて形成された黒っぽい層が何年分も積み重なってできています。
白と黒の層ワンセットで一年分。バーコードのように重なる年縞を調べることで、その年の気象や災害などを解析することが出来るんですって!
それだけじゃありません。田んぼに水を ひくための農業用水としても、このあたりに住む人たちの飲料水としても、一ノ目潟は とても重要な水源でもあるのです。
・・・というようなことを教えていただいた後、野村側の西に田を開くため、一ノ目潟へと水をひくため作られた水路トンネルを見に行ってきました。
トンネルは、菅江真澄の道【大瀑】標柱から ずーっと入って行った先に あります。
150年以上も前から、先人たちが苦労して掘り開通させた水路トンネル。
平成16年から改修工事が着工し、このたび改修のための掘削工事が前線貫通したので、トンネルの向こう側まで歩いてみることにします。
入り口に積んである土のう の隙間を くぐってトンネルの中へ・・・。
水深は あまり深くありませんでした。
いちばん深いところでも、くるぶしくらい。
天井
壁
水路トンネルの中は とても涼しく、大人3人が横に並んで歩けるくらいには広かったです。天井も身長180cm以上の人がヘルメットを かぶっても頭をぶつけない程度には高いです。
ときどき天井からポツポツと水滴が落ちてきます。
キャッ!足下で何かがピチョン!!と跳ねた~ッ!!!と思ったらカエルさんでした。トンネルの色と同化して見えます。
天井と壁の ところどころには「坑口から100m」とか「安全通路」とか表示してあったり、注意を促すための赤いヒモが下げられていました。
12分ほど歩くと、出口の 明かりが見えてきました。
野村川の水が流れ込む格子の上へと続く階段を のぼってトンネルを出ました。
ちょっと「御胎内めぐり」した時のことを思い出しました。
外へ出てみると、そこには田んぼが広がっていました。
この田んぼの向こうに歩いて行くと、菅江真澄も訪れたという「大瀑」に続いているそうです。
今回 探検した「一ノ目潟 水路トンネル」は、カンタンに訪れることはできませんが、むかしの人が男鹿で生きるための大事な水を得ようと、どんなに苦労したかを垣間見ることが出来る貴重な場所だと学ぶことが出来ました。
みなさんも今度 一ノ目潟を ご覧になった時には、「青々としてキレイだけど、人びとの生活を支える大事な水源なんだなぁ~」ということを思い出していただきたいと思います。
貯水池・年縞・八郎太郎伝説・・・知れば知るほど奥深い、マール湖・一ノ目潟から お送りいたしましたー!
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