こどものころ、ヨソの家の お庭で遊んでいたら小さな貝殻を たくさん発掘し、友だちと「このあたりは昔、海だったのかもしれない!」と大はしゃぎしました。
そして昨年、ジオのテキストや、寒風山展望台の展示室で「男鹿半島の誕生過程」の絵を見て、男鹿が完全に離島だった約6千年前(縄文時代前期)でさえ、ウチの近所は陸地であった・・・つまり、あの貝殻は ご近所さんが身を食した後の貝殻を庭に捨てただけであった、ということが判明いたしました。残念!しかし男鹿半島ではホンモノの貝化石が見つかるジオスポットも ちゃーんと 存在するのです。
角間崎でも民家のスグ側で貝殻が多く発見されていることは、若美ふるさと資料館で教えていただきましたが、もうひとつ有名なのがココ・安田海岸(あんでん かいがん)です!
五里合琴川の安田海岸では、脇本層~鮪川(しびかわ)層~潟西(かたにし)層~五里合(いりあい)層という50万年前から9万年前までの地層をイッキに見ることができます。
地層までは波打ち際を歩いて行くのですが、途中に小さな川(安田川?)もあるので、長靴が必須アイテムです。
しかも一度目に行ったときは ちょうど満潮時で、波が川に流れ込み、渡ることができませんでした!足の長い大人の男の人は渡れるかもしれませんが、女性や子供はチョッピリ心配!できれば干潮時を狙っていくのが良いでしょう。
干潮時でも足首まで浸かる深さです。
川を渡ると さっそく地層が見えてきました~♪パっと見ただけでも3層くらいに色が分かれています。
少し見上げると、層の間に貝殻の化石が密集した部分が ありました。そうそう、こういうのが見たかったんですー
やはりホンモノは しっかりと土の中に埋まっています。
ほかにもウニや お魚など、いろんな動物の化石もあるんですって!
こんなふうに地層が露出した崖が ず~っと続きます。
砂っぽかったり、粘土っぽかったり、色も質も さまざま。
2本目の川の手前で不思議スポット発見!!
土からツララが下がり、この陽気で氷が解け落ちたであろう部分も凍っています。
まわりはカラカラに乾いているのに、この水は どこから湧いて出たんでしょうか?
2本目の川を渡って少し歩いたところ。
なんだか安田海岸の地層は ほとんど右肩上がりになっていますねぇ。地層が傾いているところに あらたに層が堆積して上の地層と下の地層が平行でないものを傾斜不整合と呼ぶんですって!安田海岸では、その傾斜不整合を見ることができます。
この地層の黒い部分は石炭に なりかけた植物の層で亜炭層(あたんそう)というそうです。
亜炭層あっぷ。囲炉裏に くべる炭みたい
その下の白い部分は九州の阿蘇山の火山灰?
下の部分も いくつもの層が重なっているようです。
2本目の川のあたりで、薪を割っていた おじさんに「時々、斜面が崩れて大きいのが落ちてくるから気をつけねばねどー」といわれていたんですが、雪の上に小さな砂や小石がコロコロ転がった痕跡が残っていました。
おじさんが「雪とければ小学生だの大学生だの いっぺ来るー」と おっしゃっていたように、専門家の先生だけでなく、学生さんにも人気の安田海岸。貝化石は結構 見つけやすいですので、まだ行ったことがない!という方は一度お出掛けになってみては いかがでしょうか~?
お・ま・け
地層を見ていたら、ミルフィーユが食べたくなりました・・・。どなたかジオグルメ「男鹿の地層ミルフィーユ」とか開発してくれないかしら!ないなら いっそ自分で試作してみよう!!
・・・というコトで つくってみました。安田海岸ミルフィーユ
見た目は ちょっとアレですが、上の黒い層はココア入りの生クリームで表し、黒い層と白い層の間には貝化石に見立てたナッツとドライフルーツを細かく刻んだものを挟んでみました。
男鹿で飲食店を経営している方~!もっと完成された「男鹿ジオグルメ・安田海岸ミルフィーユ」が開発・販売されるのを、わたくし 心待ちにしておりま~す♥
もうすでに あったら ゴメンナサイ・・・。