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男鹿市北浦湯本にある男鹿温泉交流会館・五風で、10月1~4日に開催された寒風山植物標本展に行ってきました~!

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絶滅危惧種のなかにも国が指定しているものと県が指定しているものがあって、絶滅に近いものからⅠA類・ⅠB類・類・・・というふうに分類されているそうです。寒風山に生えている植物の中で絶滅危惧種は少なくとも20種類ぐらい、国レベルで少なくなってる絶滅危惧種は約10種ほどあるのだそうです。そういった植物の多くは、背が わりと低くって、ススキ野原や森林では生きられない草原ならではの植物なんです。だから芝生の多い寒風山が過ごしやすいんですね。秋田県内には草原って もう ほとんどなくって、寒風山は唯一といっていいほどの草原植物が生きられる環境なんです。

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でも、寒風山には もともとなかったハズの外来種も増えてきているんですって!なんということでしょう!外来種って いったい どうやって入ってきたんでしょうか!? 花壇に植えたものの種がとんできたり、誰かが直接植えちゃったり!?して増えてしまったんですって!
昔の農家の屋根につかっていた茅葺、畑にまく緑肥、牛などに食べさせる飼料など・・・資源として使ってた草原を もういらないや!て放棄しちゃうと木が生えてきちゃう。すると森林性の植物がハバをきかせるようになり、草原の植物は生きられなくなっちゃうんです。寒風山の希少植物を守るためには山焼きや草刈りで、住み良い草原を維持してあげることが大事。先生のような詳しいひとにアドバイスしてもらって地元のわたしたちが、守っていかなきゃいけないんです。
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アケビとミツバアケビの違いについて津田先生に学ぶ戸賀の おかあさん。女郎花(オミナエシ)と男郎花(オトコエシ)の違いについても、ちゃーんとノートを とって研究していらっしゃいました。

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ハギ・ススキ・クズ・ナデシコ・オミナエシ・・・秋の七草のうち5種が寒風山に生息しているんですが、残念ながら無かった正式なフジバカマは、それにスゴク近縁なサワヒヨドリが展示されていました。

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食べられる植物コーナーにはゼンマイ・ワラビ・タラの芽・ウド・アケビ・キイチゴなど おなじみの山菜も展示されていました~!

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センブリ
煎じると、おなかが痛いときに飲む お薬になるんですって!昔、近所の子供たちは遠足気分でセンブリを採取しに行って、薬屋さん?に売って おこずかいを稼いでいたんですって!

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クワの実

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昔、子供たちは山に遊びに行って この紫の実を食べていたんですって。地元の人は「カッコウ」とも呼んでいたそうです。クワの葉はカイコを飼う時にエサにする葉ですね。
食べられないものでも、寒風山の植物って そのほとんどが、地元の人の暮らしに取り入れられて、自然と人間は密接に生きてきたんですよね。これからだって そうです。寒風山を訪れた際には、寒風山の景観と ここに生きる植物の保全についてもチョッピリ思いを馳せつつ、草花を眺めてみてくださいね。
くわしく教えてくださった津田 先生、本当に ありがとうございました!

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